きかいのくにの サーバールビー 求めて
第1話 「 宝石泥棒現る 」

 

 

 

 

 

 
きかいのくににある、ルビーでできた屋敷。
「ルビーの屋敷」。
 
第2の孤児院として、むじゅん教のもとに、建てられた。
 
今までは猫の「ドル」が管理人を務め1匹で住んでいたのだが、
この日「ティ」という子犬が
住み込みでお手伝いをすることになったのだ。
 
 
 
そしてその日の夜、1匹のオスが
自家用飛行艇に乗り、きかいのくにへやって来た。
 

 

 

 

 

 

 

 
不正入国者として、ウィキンド率いるセキュリティメンバーに
捕獲された彼、「宝石泥棒・サエナイ」。
きかいのくにへの主な交通手段は定期便。
定期便の高い利用料金を出し渋ったサエナイは、
自家用飛行艇でやって来たのだ。
 
サエナイの目的は
きかいのくににある「サーバールビー」という宝石を盗むこと。
 

 
サーバールビーを盗めなかった上に
不正入国者として捕獲されるなんて。
 
「…仕方ない、おとなしく捕獲されよう」
 
かがやくものは罪人に甘いことを、サエナイは知っていた。
捕獲されても、謝罪をすればすぐに解放されるだろう。
解放される時を待とう、そして再出発だ。
 

 
貴族たちが多く住むという、きかいのくに。
つまりそれだけ高価な宝石が集まるということ。
とびきり美しい宝石を手に入れるまでは、家には帰らない。
 
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