しんかいの　わがまま魔女と　できそこない魔王
第0話　「　導入　」

 

 
誰かが書き記したノートが1冊。
「きかいノート」。
 
それは1匹のいきものが
愛するってことを、生きるってことを見つけるおはなし。
 
生きてもいない、 しんでもいない
ぬいぐるみの、このぼくに
愛するってことを、生きるってことを
 
 

 
ねぇ、どうか
 
教えて。
 
 
 
 
 
 
 

 

 
 
 
 
ここは、「しんかい」。
「しんかい」は「しんだもの」が、行きつく場所。
「いのちあるもの」は立ち入ることが出来ない。
 
そんな死の場所で、うまれたものたちがいた。
 
それは2つの不思議な力だった。
 
 

 
ひとつは、変身能力。
この力は「わがまま魔女」と呼ばれる嫌われもの。
 
 

 
もうひとつの力は、よくわかっていない。
ただわかっているのは「できそこない魔王」と呼ばれていること。
 
いのちを持たない彼らは、いのちあるものを宿主にして
今日も「かがやくもの」のどこかで
「生きて」いる。
 

 
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