きにゅうしゃ:風
ばしょ:せかいのあな
じかん:夕焼けじかん

 
僕らは、風。
僕らの仕事は
灯台樹が成長する時に生まれる燃えカス、
いわゆる、ゴミを
「かがやくもの」に捨てる事です。
僕らは「かがやくもの」を「ゴミ箱」と呼んでいます。
この「ゴミ箱」に住むいきものは、とてもばかです。
彼らは、こんなただのゴミを「魔法」と呼んで喜んでいるから
ばかなのです。
 
ここは、「風の集会所」。
一日の、いつでもいい時、暇してる風が集まるばしょ。
風同士が情報交換したり、意見を発表しあいます。
 
今日は、1ぴきの風をやめた風が
僕らにお別れを言いにやって来ました。
 
最近では「ゴミ箱」で旅する風が増えました。
「ゴミ箱」を愛する風が現れてきたからです。
そのキッカケはたぶん
「宛名の無い手紙」にあったと思います。
 
その手紙に書かれていた内容は、こうでした。
 
 
 
「このせかいに うまれおちた すべてのものたちへ
幸せに、なってください」
 
 
 
この手紙を書いたヒトの気持ちを
考えて、考えて
 
 
 
考えて…
 
 
 
そして僕らは、ゴミを「ゴミ箱」へ運び捨てる事をやめました。
代わりに、僕らが大切に大切に育てた
「名も無き花」を運び届ける事にしました。
 
僕らが魔法を運ばなくなった理由は、そんな感じです。
 
 
ゴミで溢れていた「ゴミ箱」。
花を運ぶように変わった僕ら。
 
僕らのたいせつなもの「名も無き花」で埋め尽くされた時
「ゴミ箱」は何に変わるのだろう。
 
 
もう昔のように魔法を運ぶ事は出来ないよ。
僕らはもう、変わってしまったのだから。

 

 
近況メモ 「食料両で」
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せかいのあな 「みんなが教えてくれた事3-風たち-」



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